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2005年 10月 15日

歴史を作る – パート3:ヴィゴ・モーテンセン(4)

歴史を作る – パート3:ヴィゴ・モーテンセン (4)
2005年9月30日
歴史を作る – パート3:ヴィゴ・モーテンセン(4)_b0064176_112830.jpgモーテンセンはクローネンバーグ氏とある身体的特徴を共有する。最終的にかなり決定的となるそれは、穏やかで落ち着いた個性を示す洞察力ある青い瞳だ。彼は計算された思想家であり、政治的、哲学的コメントに満ちている。しかし『A History of Violence』に重要性と意味を見出すという点では、彼は映画をそれ自身に語らせることに興味があるようだ。これは認められたり、分類されたりする映画ではない。何にもまして、ヴィゴ・モーテンセンの心中では、『A History of Violence』は様々な種類の議論を誇る映画というよりも、興味をそそる性格分析として受け止められるべきのようだ。

彼は映画がアメリカ自身の暴力の経歴を示しているという考えに明確に―そしてしっかりと―反応する。

「確かにそこに行くことはできる。複雑な映画だからね。あらゆる種類の類似を見つけることができる。人がこの映画に見るもののいくつかには驚いたよ。それについては自分でも考えることさえしてみた。考えていけば賛成できるかもしれないからね。他の多くの国に比べ、アメリカはまさに銃を持ったワイルドウェストといった感じの場所だと記録されているけど、暴力や暴力の結末は特にアメリカのものってわけじゃない。言いたいのであれば、極端に走ってこれはアメリカの暴力についてだとかアメリカの外交政策についてだとか、何でも言えることをいくらでも言えるし、賛成することもできる。でも、それは意図じゃない。良すぎる映画だからね。彼はあまりにもいい監督で、賢すぎるんだ。そういう風に限定できないよ。できるけど、私はしない。

はしゃぎまくることはできる。そういう風に書く映画評論家はいつでもいるし、なんでもそういう風に持っていく。そしてそれは有効だ。この映画を本当に哲学的に考えることができる。しかしこの映画を評価するために、そういった傾向や評価や学術的な傾向を持っていなくてもいいんだ。そこが素晴らしいところだ。これは極度に巧みに作られ、うまく仕上げられた機械、映画作品なんだ。その機能という点から言えば、完璧に近い。これがエンジンなら、完璧に、音を出し、動いているんだ。物語を語るという点から言えば、最高に効率的だ。でも、技術的に同じようにうまく作られたほかの映画とは違い、大きなハートがある。乱雑なハートだ。冷たいのではない。これを確かに把握することはできないと思うよ。試してみることはできるが、何か別のものがずっとあり続けるんだ」

歴史を作る – パート3:ヴィゴ・モーテンセン(4)_b0064176_1154465.jpg「あらゆる方法でこれについて話した。ジャーナリストの質問によって刺激を受けたこともあるけど、私は人生と文学、政治、そして人がすることとしないことに興味があるからだ。いくつかのレベルではこれらはみんな抽象的だ。物語を語ることに協力してくれない。観客について考えることが私にとって手助けにならないのと同じように。私はしないんだ。それをしないぐらいには観客を尊敬している。そしてクローネンバーグもそうだと思う。彼はメッセージ指向の監督ではない。彼は何かを創る。彼はドアを開ける。自分自身に質問をさせてくれる。しかし彼は決してあなたに言わないし、そうするように頼みもしないんだ」
あと1回です。

by miyelo | 2005-10-15 11:19 | ヴィゴ訳


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