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2005年 07月 09日

祝 訪問者数5万人突破!―ジョン・ハウ画集序文(1)―

去年の11月にオープンしたこのブログですが、訪問者数が5万人を突破しました。
ありがとうございます!

誰にも知らせずに始めたので、初めは自分しか見てないといった風情だったのですが(初めて頂いたコメントはstudy of Viggoのえり子さんからでした)、リンクをしていただくなどボチボチ増えてきました。やはり一気に増えたのがviggo-online.netの閉鎖時にこちらのブログをお知らせしたときでした。

初めはVoNでしないことをしようということで、ヴィゴ作品の翻訳をメインにしようと思っていたのですが、最近ではすっかり様相が変わってしまっていました。そして最近はすっかり翻訳をサボってしまっていましたが、訪問者数5万人突破記念ということで、お礼に放置していたヴィゴによるジョン・ハウ画集序文の翻訳を再開したいと思います。

コメントをくださる皆さん、メールをくださる皆さん、情報をくださるみなさん、そしてこのブログを見に来てくださるみなさん、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。


ジョン・ハウ画集序文(1)

ピーター・ジャクソンがJRRトールキンの『指輪物語』を映画3部作にするために集めた圧倒的なチームに私を加えてくれたおかげで、私は、係わった他の俳優全てと同じく、このアダプテーションが画板から映写幕へと持続的に変わっていくところを目撃する貴重な栄誉を得ることとなった。ピーターのビジョンに命を与え、この映画にある「中つ国」の目に見える細部にわたる描写を世界中の観客に与えることを引き受けた主設計者の1人が、ジョン・ハウだった。フィクションとファンタジー作品、おそらく特にトールキンの作品のイラストレーターとしての功績で既に有名だった彼とアラン・リーは、一つのチームとして、ほとんど一つの頭脳として、ロケ地とスタジオのセットの、物語のキャラクターの、それに関するあらゆる工芸品の青写真の多くを創り出すことに取り組んだ。映画三部作の揺ぎ無い礎えは、ジョン、アラン、そしてジャクソン下の様々な部門からのニュージーランドでのコラボレイターによるこれらのものの精巧なデザインの中に常にあった。1999年10月にカメラがまわりはじめ本格的に物語が語られ始めてからの何ヶ月何年の中で脚本家たちがとった横路が一体いくらあろうとも、ジョンとアランの手の中の鉛筆と紙で始められたものが、我々の究極のビジュアルガイドとインスピレーションとしての機能を常に果たしていた。

我々がウェリントンで撮影を始めたとき、ジョン・ハウとその作品に関して私はトールキンの本について知っていたのと同じぐらいしか知らなかった。つまり実質的には何も知らなかったのだ。私が『指輪物語』及び関連分野の熱心な学生と必然的になったのと同様に、私は、皆と同じように、ジョンのスケッチと絵の中に描かれた完全に実現された世界に嬉々として陥っていった。彼の鉛筆からの一本一本のラインが、微かではあるのもの、我々が存在するようになった世界の消すことのできない輪郭としての機能を果たしていた。彼の作品と彼と芸術的に対等である人々の間での彼の位置に関する専門家か何かになったふりなどは決してしないが、彼のイマジネーションと腕前の一面は今ではとてもなじみ深いことは確かである。私の一部、そして私がその一部なのだ。

我々と、我々のキャラクターが旅をした場所と、ジョンの目を結ぶ共生の事象を仄めかすものがやってきたのは、描きかけの彼のスケッチの何枚かを初めて見たときだ。ミラマーのストーン・ストリート・スタジオのアート部門ビルのジョン・ハウの作業スペースで幸運にも垣間見た思い出は、アオテアロア(注:ニュージーランド)の損なわれていない自然環境のいくつかで過ごしたほんの一握りの孤独な瞬間と同等だ。工場を改装したスペースの2階には、ジョンと、共に中つ国を夢見、描くパートナーであるアランが共有する控えめなオフィスがあった。長い撮影の間彼とアランが料理しているものを見に上がる機会を駆使できたが、私がジョンの作品を初めて見てそしておそらく最も印象に残ったのは、私がウェリントンに到着して、「アラゴルン」を演じ始めてからまもなくのことだった。ほとんどのキャストとスタッフがランチ休憩に行っていたある午後、私は散歩に出た。映画のコンセプチュアルアートを見て、ゴンドールとその人々がどういう感じなのか、そして何よりも彼らがヴィジュアル的にエルフとどう関係があるのか、について何か知りたいと思い、私は彼らのオフィスに向かった。2、3度ドアをノックしても返事がなく、私は部屋に入ったが、そこにはアーティストたちはいなかった。

(続く)

ヴィゴ・モーテンセン
日本語訳:Misa(Miyelo)

by miyelo | 2005-07-09 21:46 | ヴィゴ訳


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