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2018年 04月 09日

pipさんのアリーナザグレブコンサートレポ 

pipさんが3月のザグレブアリーナでのコンサートに行って、その時のレポを書いてくれたのでご紹介。

【2CELLOSコンサートレポート・アリーナザグレブ編】
3月23日クロアチアのアリーナ・ザグレブでの”2CELLOS The Score Tour”コンサートへ行ってきました。

2CELLOSがアリーナ・ザグレブでコンサートを行うのは2012年6月12日のコンサートに次ぐ2回目。私がクロアチアで彼らのコンサートを見るのは2012年6月アリーナ・ザグレブ公演、2013年6月ザグレブでのクロアチアEU加盟イベントと7月アリーナ・プーラ公演に次ぐ3回目、ザグレブを訪れるのは4年9カ月ぶりになります。
ザグレブ空港は2017年3月に新しくなり、綺麗でモダンで広くなっていてビックリでした。ヨーロッパの中でもクロアチアは比較的物価は安い方なのですけれど、空港の中はしっかりヨーロッパ価格で、帰りの搭乗前に水を買ったら1本約370円だったのには驚きました。
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コンサートの行われるアリーナ・ザグレブへはザグレブ市街地からバスかトラムで行きます。
この日は6年前のコンサートで、たまたま私の席のすぐ近くの席に座っていて、日本へ帰って来てからお互い共通の友人が居た偶然も重なってつながることができ、それから大切な友人になったクロアチア人のお友達と一緒に会場へ行きました。

この日の開演は20時です。会場の中に入ると2階席までお客さんでいっぱいでした。
海外のコンサートでは座席位置によって比較的細かくチケットの値段が決められていますけれど、私が座ったアリーナ席は周りがカップルやグループで来ている人が多く、大人な感じの人達が多かったです。
そして6年前同様、会場の中では飲み物(ビール、コーラ、水)とポップコーンの売り子さんが居ました。前回座ったスタンド席では公演中も売りに来ていたのですけれど、さすがに公演中はアリーナ席には売りに来ないなと思っていたら、アンコールのコール中に人ごみを中へ入って行く一人の売り子さんが!そしてその彼からビールを買うお客さんも居て、これにはびっくりでした!!
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今回の公演は日本公演と同じように、弦楽オーケストラとキーボードが彼らのバックで演奏します。開演時間の20時を20分位過ぎてから楽団のメンバーが席に着くと、StjepanとLukaの登場です。黒と濃紺のシャツに二人ともエレキチェロは黒でした。

一曲目は「炎のランナー」。彼らのチェロもオーケストラの演奏もとても安定していて、その音は深く艶があって伸びやかで広い会場に美しい音楽が流れました。一曲目が終わると、Lukaがマイクを持って“Dobra večer Zagreb!(こんばんは、ザグレブ!) ”と挨拶。またここで演奏が出来て嬉しい、みんな楽しんでいってね!と言った感じの事を話していました。そしてStjepanをボクのアシスタントと紹介。Lukaからマイクを渡されたStjepanの第一声は“ Dobra večer”日本でもおなじみの“こんばんは~”です。ちなみにこの日のStjepan、マイクを持ってしゃべる時最初は必ず“ Dobra večer”でした(笑) この日のMCは全てクロアチア語でしたけれども、この曲ではこんなことをしゃべっているな、とだいたい想像が付くのは面白かったです
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今回彼らと共演したのはスコア・ツアーのヨーロッパ公演で一緒に演奏をし、2015年の6月クロアチア・ザグレブのリシンスキー・コンサートホールでの"Back to the Roots" コンサートでも共演した“Zagreb Soloists”ザグレブ・ソロイスツ合奏団です。
この楽団は1953年にミラノ出身のチェロ奏者アントニオ・ヤニグロによってクロアチアで結成され、2CELLOSも受賞したクロアチアのPorin Awardを何度も受賞している室内管弦楽団の名門だそうです。

二曲目の「ゴッドファーザー愛のテーマ」はオーケストラの演奏から始まりますけれど、成熟した耳当たりの良い弦の音がとても美しかったです。そしてその後に続く「ムーンリヴァー」「ある愛の詩」「レインマン」「タイタニック」と、彼らとオーケストラの息の合った演奏に会場は酔いしれました。

シドニー公演ではオーケストラとの厚みのある壮大な音楽を聞かせてくれた「グラディエーター」「ゲーム・オブ・スローンズ」ですが、ここでは二人の演奏がより前面に出ていて、チェロの音色を楽しむことが出来ました。そしてこの曲の間に演奏した「モンバサ」はDusanのドラムと彼らの演奏が更に上手くなっているのを実感した一曲でした。スピード感があるのに安定していて音の厚みも感じられて、とてもカッコ良かったです。

映画音楽の演奏が終わると、休憩も無くすぐに「Smooth Criminal」StjepanとLukaの二人だけの演奏です。客席からは手拍子がおき、お客さんは大盛り上がりでした。次の曲「Thunderstruck」では演出に炎が使われ、客席から思わず声が上がりました。ちょっと熱かったです。でも6年前のコンサートで使われた炎のスタンド席でもかなり熱くて大変だった思い出から比べると、今回は控え目だなと感じました。 記憶が定かではないのですけれど、Dusanのドラムソロの間にオーケストラのメンバーはステージを下りたと思います。そして「Smells Like Teen Spirit」では炎ではなく白煙が上がりました。これにもビックリで凝った演出は新鮮でした。「You shook me all night long」の演奏が始まると後ろの席の人達がステージ前へどんどん出てきて、皆スマホで写真を撮りまくっていました。次の「Highway to Hell」では、客席までは来ませんでしたけれど、Stjepanが赤いツノをつけてステージを下りて演奏をしていました。「Satisfaction」の一緒に歌うところではステージ上には指揮者もオーケストラのメンバーも居ないし、どうするのかと思っていたらStjepanはLukaにマイクを向け、LukaのキレのあるI! can’t! get! no! を聴くことが出来ました!「Back In Black」の後半では客席に向けて紙テープが発射され、炎や煙が出た処からは、キラキラの紙吹雪が噴き出されていて、ステージの仕掛けも凝っていて楽しめました。

そしてアンコールは「The Trooper」「Wake Me Up」「Despacito」の3曲。実はこのパートがコンサートの中で一番楽しかったです。「The Trooper」の演奏は全くブレも無く、三人の音とリズムは完璧でした。曲が終わるとLukaの合図でみんなで一緒に写真を撮って、次の「Wake Me Up」ではステージ上のスクリーンに彼らのPVの映像も映し出されて、楽しかったです。そして三曲目の「Despacito」この曲はPVで聴いたものより、Dusanのドラムが加わったライブの方がずっとずっとカッコ良く、それまでスマホで撮影をしていた人達もこの曲では撮影を止めて、みんな踊ったり一緒に歌ったりしていたのが印象的でした。演奏が終わって前へ出て挨拶をする三人に大きな拍手と歓声がしばらく止みませんでした。

この日の最後の曲は「With or Without You」曲が始まるとアリーナのスタンドでスマホを点灯させる人がどんどん増えて、会場は観客が作る満点の星空の中に彼らの音楽が流れる素晴らしい空間になりました。周りでは音楽そっちのけでスマホで撮影をする人も沢山居ましたけれども、コンサートに来てくれた人が自分たちの好きなように楽しい時間を過ごして欲しいとコンサートでLukaがよく云う通り、今日来た人達は皆それそれに楽しい時間を過ごして帰るんだろうなぁと思いました。曲の途中でLukaがメロディーを奏でるTime to Say Goodbye、この日の演奏はStjepanとのハーモニーが素晴らしく美しかったです。

実は昨年の日本ツアーの時の彼らの公演ではバックで演奏した若手の、しかもツアーの為に集められて結成された経験の少ない楽団に、二人が常に彼らの演奏を気にして、時にはふざけて彼らを盛り上げようとしているように見える姿が、シドニー・シンフォニー・オーケストラとの演奏で感じた、共演者が彼らの音楽の質を高めたものとは全く反対のステージのように私の眼には映りました。そしてそんな彼らにも2CELLOSとしての活動にはもう余り重きを置かなくなっているのかなと、少し残念に思っていたのですけれども、そんな不安は一気に吹き飛びました。彼らのザグレブでのステージは構成も演出も良く、経験を積んだZagreb Soloistsをバックに彼らは自分たちの音楽に集中して素晴らしい演奏をし、加えて彼らの音楽が進化しているのも知ることが出来て本当に嬉しかったです。

この日のコンサートにはStjepanの両親はじめ、メンバーの家族が会場に来ていたようです。ザグレブでのStjepan、Luka、Dusan (そしてMiroも)みんなとても元気そうで、それぞれの個人の時間を大切にしながら、音楽への情熱を持ち続け進化しているように見えました。

いま製作中の新しいアルバムはロックに戻ると、クロアチアのインタビューで答えているようですけれど、いつも発売になれば真っ先に日本へ来てくれる彼らですから、また近い将来、日本で彼らの新しい音楽に会えるのを楽しみに待ちたいと思っています。そして次の2CELLOSの日本でのコンサートは、きっと凄くカッコイイだろうと期待しています。

by pip
アリーナ・ザグレブ公演(3月23日) セットリスト
・Chariots of Fire
・Godfather
・Moon River
・Love story
・Rain Man
・Titanic My heart will go on
・Now We Are Free
・Mombasa
・Game of Thrones
・Smooth Criminal (2CELLOS only)
・Thunderstruck
 Dusan drum solo
・Smells Like Teen Spirit
・You shook me all night long
・Highway to hell
・Satisfaction
・Back In Black
〈アンコール1〉
・The Trooper
・Wake Me Up
・Despacito
〈アンコール2〉
・With or Without You ~Time to Say Goodbye
ちょっと前回の日本ツアーでモヤモヤしてたのですが、なんか希望がもててきた!
次の来日が楽しみになってきたよ。
ありがとう、pipさん。



by miyelo | 2018-04-09 20:08 | 2CELLOS | Comments(2)
Commented by えむ at 2018-04-11 23:56 x
以前コメントさせていただいたことがある、えむです。お久しぶりです。
なんと貴重なレポート!!ありがとうございます。
とても詳しくて、そしてその場その場の雰囲気がとってもよくわかります。
ホームであること、何度も協演しているザグレブ・ソロイスツ合奏団との演奏ということもあると思いますが、今回が素晴らしいステージだったことがよく伝わります。
何よりうれしいのは、こちらの部分でした。
「ステージは構成も演出も良く、経験を積んだZagreb Soloistsをバックに彼らは自分たちの音楽に集中して素晴らしい演奏をし、加えて彼らの音楽が進化しているのも知ることが出来て本当に嬉しかったです。」

私は演奏(=音楽)に没頭している二人を見るのが、そして二人の作り出す音楽が大好きです。これだけ世界を回って、Sold Outの公演を繰り返し続けながらも、彼らが情熱を持ち続けてさらに進化していると知って、ますます今後が楽しみになりました。
pipさんと、載せてくださったMisaさん、ほんとうにありがとうございました!
Commented by miyelo at 2018-04-16 00:26
えむさん、こんばんは。おひさしぶりです。
旅行に行っていたので、レスが遅くなってすみません。
コメントありがとうございます!
私もレポートを読んで、楽しみになりました。新しいアルバムも制作中ですし、早く来日して、進化した二人の音楽を聴かせてほしいですね。


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