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2013年 12月 16日

お友達のUSツアー参加レポ(2) #2CELLOS

先日のレポートの続きです。今回はケンタッキー編!
2CELLOSアメリカツアーレポート(2)  by pipさん

【ケンタッキー編】
ヒューストンからコンサート会場のあるケンタッキーまで、飛行機で約2時間半。彼らは前日の深夜にバスでヒューストンからダラスまで移動し、朝6時55分発の飛行機でノーザンケンタッキー空港へ、そこからリハーサルのためコンサート会場となるFlorence Baptist Church at Mt.Zionへ入りました。

11月2日のケンタッキー公演はアメリカで初のオーケストラとの共演です。コンサート会場は教会ですけれどもアットホームな雰囲気で、お客さんはお母さんに抱っこされた赤ちゃんから、髪が真っ白な老婦人まで、とても幅広かったです。
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(開演前の様子。ステージ前には階段があり、床は全て絨毯敷きです。)

午後8時の開演時間を10分位過ぎると、Kentucky Symphony Orchestra(KSO)の団員が席に着きコンサートが始まります。1曲目はオーケストラだけでPurple Hazeを演奏した後、2CELLOSの登場です。ヴィヴァルディの「2つのチェロのための協奏曲ト短調RV531」(Concerto for Two Cellos in G Minor,RV531 / Vivaldi)からAllegro, Largo, Allegroと続けて演奏します。その日の朝に着いてのリハーサルでもオーケストラとのハーモニーは素晴らしく、お客さんもじっと聴きいっています。

次の曲はステファンのソロです。ここでルカが空いている席を指差して「そこ座っていいかな?」と言いながらステージから客席へ降りてきて、お客さんと一緒に客席でステファンの演奏するピアソラのOblivionを聴きます。会場は情感たっぷりに演奏される音に包まれ、演奏が終わると一瞬の静けさの後に大きな拍手と歓声が上がります。客席からステージに戻ってきたルカは「おまえ、すっごいなぁー!!サインくれよ。」と言って客席から笑いを取っていました。

次はステファンが客席に座り、ルカの演奏をお客さんと一緒に聴きます。曲は映画シンドラーのリストのテーマです。実はこの曲の演奏を聴きたくてケンタッキー行きを決めた程だったので、とても感動しました。お客さんも割れんばかりの拍手と歓声で、客席からステージに戻ってきたステファンはルカを崇めるようなポーズを数回、ここでも笑いがおきていました。

オーケストラとの共演最後の曲はBenedictus、続いてWhere the streets have no nameの演奏が終わると会場内では立って拍手をするお客さんが何人も居ました。最初にルカがケンタッキー訛りを交えてお客さんに挨拶すると、みんな大受けし「真面目なパートは終わったからリラックスして!僕たち歌詞は知らないからみんな歌ってもいいし、踊ったり、叫んだりして。ねえ、ちょっと叫び声聞かせてよ!」の呼びかけに客席から一斉に叫び声が上がります。その後も、ステージ上の彼らに水を持ってきた人に「いくら?(How much?)」とルカが声をかけて笑いが起きるなど、彼らもお客さんもリラックスモードで楽しんでいるのがとても良く伝わり、温かい雰囲気に包まれてショーは進んで行きます。With or Without youの演奏前、ステファンの「この曲を、今日来ている美しい女性たちに捧げます。」に客席から女性たちの黄色い歓声があがります。ステファン、ステージ上では二枚目担当のようです。Every Teardrop is a Waterfallの演奏が始まるとドラムのドゥシャンが登場し、いつもは彼が手拍子のリードをとるのですが、今日の会場はドラムセットがステージ上のBOXの中にしつらえてあり、客席から姿が良く見えません。でも観客は全員手拍子をして盛り上がっていきます。

そしてYou shook me all night longでルカの「みんな立って!踊って!!」の声で小さい子供もお年寄りも、みんな立ちあがって手を叩き、体を動かして大盛り上がりです。途中、箱の中で演奏しているドゥシャンにルカが「空気、必要かー?」と声をかけていましたけど、後で聞いたらドゥシャン演奏中は周りの音は聞こえないのだそうです。3人がステージ前へ出て挨拶をすると、客席から惜しみない拍手と歓声がしばらく続きました。
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拍手と歓声に応えて、地元のアメリカンフットボールチーム、シンシナティ・ベンガルズのユニフォーム姿でステージへ出てきたルカとステファンにお客さんは大歓声。アンコールはWelcome to the Jungle、もちろんみんな総立ちで彼らのコンサートを最後まで楽しみました。ショーの中で、指揮者がステファンにツアーでエレキチェロを使っていることに触れると「(木製のチェロは)とても高価で傷むことが心配だから。持ち運ぶことはとてもストレスになるし。」と話していました。クラシックの演奏には木製のチェロの方がむいているのでしょうけれど、彼らの演奏はどの楽器を使っても聴く人の心を掴むということを、みんな感じたと思います。

終了後はロビーでサイン会が行われました。小さい子供たちは少しオシャレをして来ていて、彼らは嬉しそうに子供たちに笑顔で話しかけていたのが印象的でした。日本のコンサートでは小学生以下は入場できないのが少し残念に思います。ケンタッキーのお客さんはとても温かく彼らを迎え、コンサートを楽しんでいました。アメリカまで見に行って良かったです。
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(会場で配られたKSOのシーズンプログラム)

彼らとは「また来年3月、日本で会おうね!」と言ってバイバイしました。
3月桜の咲く頃、日本でのコンサートが今から待ち遠しいです。きっと彼らも楽しみにしていると思います。

by pip

ケンタッキー公演(11月2日) セットリスト
・Purple Haze / Kentucky Symphony Orchestra
・Concerto for Two Cellos in G Minor,RV531 / Vivaldi
(ヴィヴァルディ「2つのチェロのための協奏曲ト短調RV531」から)
Allegro
Largo
Allegro
・Oblivion (オブリビオン) / Stjepan solo
・Theme from Schindler’s List (映画「シンドラーのリスト」テーマ曲) / Luka solo
・Benedictus  / with Kentucky Symphony Orchestra
・Where the streets have no name
・Viva la Vida
・The Resistance
・With or Without you
・Human Nature
・Smooth Criminal
・Every Teardrop is a Waterfall
・We found love
Dusan drum solo
・Voodoo People
・Technical Difficulties
・Smells like teen sprit
・Purple Haze
・You shook me all night long
・Back in Black
〈アンコール〉
・Welcome to the Jungle
ということで、素敵なアメリカツアーレポでした。やっぱり木のチェロは難しいのね。素敵なので聞きたいんだけどね。二人が楽しみにしている桜は見ることができるんでしょうか。

pipさん、ありがとう~ また、行ったらレポしてね。

by miyelo | 2013-12-16 21:00 | 2CELLOS | Comments(0)


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